成功の裏に隠された行動経済学テクニック

こんにちは、みょうじんです。さて、ここまで行動経済学の代表的な理論を紹介してきましたがいかがでしょうか?あなたのビジネスに役立ちそうなまたはピンときた理論など、あったでしょうか?行動経済学が身の回りに溶け込んでいてさまざまなところで僕たちが無意識のうちに行動を促されているのは理解できたでしょうか?

以前にもお伝えしましたが、僕たち日本人は空気を読むのが得意です。なので、他の国の人と比べて影響は受けやすいので、行動経済学をマスターすれば集客や商品やサービスの購買率、利用率をあげることができます。

今回のパートでは、より具体的な事例を使って実践に使える方法をお伝えします。ぜひ参考にして実践してくださいね。

テレビショッピングは教科書

行動経済学は、消費者の動きのヒントになるので販売の分野ではよく使われています。その代表的なのがテレビショッピングです。少しテレビショッピングを思い出してください。テレビショッピングで扱う商品は食品から大型家電までさまざまですよね。

でも、その売り方のパターンってほぼ同じなんですよ。実は、テレビショッピングは行動経済学の理論をふんだんに使っているんですよ。まさにテレビショッピングは行動経済学をビジネスで活かす上で教科書といえます。今回は代表的な事例を紹介しますね。

それは価格の提示方法です。テレビショッピングでは、まず、はじめに商品の定価を提示しておいて後から「なんとこれが特別割引で◯◯円に!」なんて割引後の価格でインパクトを与えるように演出していますよね。これは行動経済学の「参照点」と「親近効果」を活用してます。

以前「親近効果」は最新の情報が記憶に残ると紹介しました。「参照点」とは、最も基準になるポイントという意味です。価値基準のゼロポイントと覚えておいてください。人は最新の情報が参照点になるので、このケースで言えばもし最初に「この商品の価格は◯割引の〇〇円です!」というように割引価格から伝えるとゼロ地点は0円もしくは買わないになります。

しかし、最初に定価を言ったあとに「なんとこれが特別割引で◯◯円に!」と割引金額を提示するとですね。ゼロ地点が「定価の価格」になるわけです。そうすると人は、買ってもないのにすでに得した気分になるんですね。本当に不思議ですよね。人の感じる価値の基準はこのように変わるわけです。

少し価格を提示する順番を変えるだけでその効果は大きく変わります。これは営業トークやプレゼンに使えます。また、商品説明やキャンペーン企画などの資料の構成にも使うことができます。このようにテレビショッピングにはもっとたくさんの仕掛けが隠れています。色々と探してみてください。

イチキュッパ(198)価格のナゾ

買い物に行くと1,980円や2,980円などのキリが悪い値段設定がされている商品を見かけます。実はこれも行動経済学を活用しているんです。このキリの値段設定がされた価格を「端数価格」と言います。

人は価格を意識するときに大きい桁の数字から意識します。1,980円であれば「1」ですね。2,000円と比べると20円安いだけですよね?しかし、この1,000円台と2,000円台の表記の差を人は大きく感じるんです。なので、実際は20円よりかなり安い印象を受けるんです。これが、198価格の謎です。

まぁ、知ると何でもないことですがそれは逆にチャンスなんです。簡単な印象を受けるということは実践しやすいということです。今からチャレンジしてみましょう!

あと、値段設定といえば「威光価格」というものもあります。威光とは「人が自然におそれ敬う」ということを意味します。威光価格は、ブランド品や高級な外車などの100万以上の高額な価格設定の場合、感じる印象のことです。

1,000万円のバックとなれば、あなたならどう感じますか?「きっと良いものに違いない!」と思いますよね。このように明らかに良い商品には威光価格を使って箔を付けるのが効果的です。

「端数価格」も「威光価格」も人間の勝手な思い込み、心理が影響しています。あなたの商品やサービスで、まずは手元にとって利用して欲しいものがあれば「端数価格」を使ってみてください。

サブスクリプションのワナ

数年前からサブスクリプション、つまり「サブスク」が色々な商品やサービスで定着しつつあります。

ご存知だと思いますが「サブスク」とは、一定のお金を払って一定期間、サービスを利用することです。今や音楽や動画をはじめ、車、洋服、家具、コンタクトレンズ、オンラインサロンなどさまざまなモノ・コト・サービスに浸透しています。

このサブスクが浸透していった背景には行動経済学があるんです。サブスクって、一度、入会したらそのサービスを利用することが日常になりますよね。ということは、自分のものとして認識するようになります。

これは、おさらいになりますが、行動経済学では「保有効果」ですね。もし解約をしようとすると今まで持っていたものを失いたくないと強く感じ、また、現状を変えたくないという「現状維持バイアス」まで加わり、解約することに抵抗感を抱いてその結果、止められない心理を利用した仕掛けになっているんです。

また、基本的に、サブスクの支払い登録はクレジットカードや銀行口座からの自動引き落としですよね。これもサブスクが浸透した理由の一つです。初回に自動引き落としに関する設定を入力するだけであとは何もしなくてもずっとサービスを利用することができます。そして、月額だと数百円や高くても数千円のものが多いので支払い実感があまり湧くことがなくて、出費してる感覚も感じにくくお金を払い続けてしまうんですね。

ですから、現代のビジネスではサブスクは切っても切れないものです。そして、サブスクは普及しているのでユーザーやクライアントはサブスク利用に抵抗感があまりないはずです。サブスクの新規導入は安定的に収入を得る上でもチャレンジする価値はあると思います。

親切を売って、モノも売る

「親切を売ってモノを売る」どのような印象を受けますか?なんか怪しい方法という印象を受けてないですか?安心してください。これも行動経済学を活用した仕掛けのことです。

今から紹介するのは「返報性」です。「返報性」とは、「親切にされた分、お返しをしなければ」という考えです。ごくごく当たり前のモラル的な考えですね。実はこれも行動経済学に関わっています。

例えば、身近で言えば、スーパーやデパ地下の食品売り場にある試食コーナーですかね。「試食どうぞ」って、勧められて試食して、なんだかこのまま立ち去るのも申し訳ないと思って食べた商品を買った経験はないですか?僕は引っかかりやすいのでなるべく試食は避けて通るようにしているんですけどあなたはどうですか?おそらく大半の人が経験していると思います。これもビジネスの仕掛けですね。

集客にフォーカスすれば、まずは、無料で体験してもらうのがすぐにできる方法でしょう。まずは無料体験をしてもらって「無料で体験させてもらって、このまま帰るのも悪いなぁ」という心理を利用する。

また、少し角度が違いますが、初回利用の価格を通常より安くするというのも方法の一つです。初回を安くすることで、利用していただきやすくし、ハードルを下げて、ユーザーに「一回やって見ようかなぁ」という気を起こさせる手法ですね。よく整骨院やエステサロンなどが使っている方法です。

そして、お得な回数クーポン券を同時に販売してさらに継続して通いやすくしたりしています。これはズルいやり方に聞こえますがビジネスにおいては、結構使われているので参考にして、やってみてください。

クラウドファンディングでお金が集まる秘訣

続いて、紹介するのがクラウドファンディング 「クラファン」ですね。クラファンをご存知の方もいると思いますが、一応、どのようなものか説明をするとクラファンは、目的を持った人や企業がインターネットを使ってやりたいことを発表してお金を募るという仕組みです。

この仕組みは、「応援経済」とも呼ばれていて大企業でなくてもまとまったお金を集めることができるようになりました。その発表内容はプロジェクトと言われ、新商品の開発費用の調達、結婚資金、開業資金、文化財の保存資金など多様なプロジェクトが立ち上げられています。

これは行動経済学で「応援経済」といいます。人の応援したいという心理を活用しているサービスです。例えば、ネット上でライブ配信を行い、そこへお金を提供します。路上でパフォーマンスしている人が帽子などをひっくり返してお金をいただいてる感覚と同じです。コロナ禍でライブ配信への投げ銭はより定着しましたよね。

クラファンを成功させる秘訣は、いかに支援者(ファン)を取り込めるのかがポイントです。ただ、商品やサービスを発表するのではなく「応援したい」という気持ちを駆り立てる必要があります。これを駆り立てるのが行動心理学の「同調効果」です。

同調効果は、周囲の人と同じ動きをしておきたいと思い行動することです。実は、「同調効果」をくすぐる仕掛けは、クラファンを提供しているサイトやアプリの中にあります。それは、出資している支援者の出資額やコメントをすべて公開していることです。

これらの情報を公開していることでユーザーが「みんながこんなに出資してるなら私もしなければ・・・」という心境になるのを「同調効果」を活用しています。結果、目標額の倍以上の資金を調達する人もいます。

そうです。クラファンでお金を集める仕組みができています。これは、集客において利用するしかないと僕は思います。そこで少しでもファンを獲得できればいいですよね?出品するときは今まで学んだことを活用してみてください。

「送料無料」でつい買ってしまうワケ

「送料無料」とてもいい響きですよね。しかし、この「送料無料」にも仕掛けがあります。

よく通販サイトで買い物するとき少しでも安くと思い「送料無料」のサービスを探したりします。そこでよく見かけるのが、「2,000円以上お買い上げで送料400円が無料」という表記です。もし、欲しいものが1,500円だとしたらあなたならどうしますか?

もう一個同じモノを買うか、他のものを買い足して2,000円以上にしますよね。でも、冷静に考えれば、買い足さない方が1,900円なので2,000円より出費は少なくて済みます。なぜか、配送料にお金を払いたくないという心境が働きますよね?

これは以前にも紹介した「サンクコスト効果」が影響してるんです。目に見えない配送料に対して、コストが回収できないと判断してしまうんですね。また、そもそも「無料」って言葉に人は弱いものなので余計に「サンクコスト効果」の影響が働きやすくなってついつい追加購入をしてしまうわけですね。

まぁ、このような「サンクコスト効果」は他にも仕掛けられています。ディアゴスティーニのような「分冊百科」ですね。1冊目の創刊号はお得な790円スタートこれを買ってしまうと揃えないわけには行きませんよね?これも「サンクコスト効果」です。特に車や戦艦の模型シリーズは部品を集めて最終号で仕上げるパターンなのでもったいないという心理が働き仕上げるまで止めることが出来なくなります。

このように「サンクコスト効果」はさまざまな場面で活用できる理論です。あなたの商品やサービスで魅力的で一度買ったら揃わないといけないようなものを作ってみてはどうでしょうか?

気をつけよう!行動経済学の悪用

さて、このコースのまとめとして行動経済学の悪用について話したいと思います。悪用といってもですね犯罪になるようなことは一切、ありません。ここでの悪用は、「行動経済学はここまで凄いぞ!」という話をさせていただきます。

これまで行動経済学の「心の揺れ」や「ヒューリスティック」「ナッジ理論」などについてビジネスに活かすことのできる理論を紹介しました。私たちは生活の中で無意識に促されることを理解していただけたのではないでしょうか?悪い言い方をすれば無意識の内に誘導されていた・・・ちょっと怖いですよね?

ただ、きちんとした目的のもと行動経済学の理論やテクニックを活用することは効果があるということです。今回、色々と学んでいただき、実際、あなたのビジネスにおいて知らず知らずの内に活用していた理論やテクニックもあったと思います。

今回、紹介した行動経済学を使ったテクニックはほんの一部分です。まずは、今回紹介した内容を理解し集客やビジネスに取り入れてみてください。何度も挑戦することであなたのビジネスにあった方法が見えてくるはずです。あなたのチャレンジ報告を楽しみにしています。

小テスト

ではここで抜き打ち小テストです。ここまでのパートをしっかり学習していれば簡単なものばかりなので、ぜひ学習の定着度合いをはかるためにも、チャレンジしてみてくださいね。

問題1

下記の4つの中で誤っているものを一つ答えなさい。

①「同調効果」とは、周囲の人と同じ動きをしておきたいと思い行動することです。(6)

②「返報性」とは、「親切にした分、お返しをしなければ」という考えである。(5)

③テレビショッピングでは、はじめに商品の定価を提示しておいて後から割引後の価格でインパクトを与えるように演出しています。これは行動経済学の「参照点」と「親近効果」を活用している。(2)

④1,980円や2,980円などのキリが悪い値段設定がされている商品があります。この値段設定がされた価格を「端数価格」という。(3)

答え

②「親切にされた分、お返しをしなければ」という考えである

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